★★★★ : 2007-01-03 : 年齢を重ねていく登場人物に物語の重みを感じた。
三郎とまゆみが王国に帰ってくるというのに、雲影事件はいまだ解決せず。一方、ストンストンとアラエッサは自分たちが村長を務める春母へと赴きます。
今作は三郎とまゆみが帰還する前のドタバタを描いているので、起承転結に則った物語展開はありません。「道草物語」に相応しい、まさに余興的な1冊となっています。本書の中での読みどころは2箇所、カメレオン総理とナルマニマニの会談とストンストンの一夜です。
前者は年老てしまった若かりし頃からの友人同士が寿司をつつきながら他愛のない話を繰り広げるシーンですが、これが文句なしに素晴らしいできになっています。カメレオン総理が、青春をいまだ捨て切れていない親友を見やって、
-ナルマニマニ、われわれは、もう、なにをしてもいい年代になったんだよ、ナルマニマニ。-
と呼びかけるシーンには、老境に至った友人に対する確かな愛を感じ、思わず溜息をついてしまいました。著者は1928年生まれ。カメレオン総理と同じ年代なのでしょう。総理が語る言葉には、童話には似つかわしくないほどのリアリティがあります。また、その後に続くダガーの挿話も素晴らしいです。
さて、後者、ストンストンの一夜ですが…。これはもう…、ご馳走様でした、としか言いようがありません。登場時は可愛らしい子豚ちゃんだったストンストンも、いつの間にか立派な青年になっていたんですね。時の流れを感じてどうにも切なくなりました。ストンストン、いつまでも幸せにね。
今作は三郎とまゆみが帰還する前のドタバタを描いているので、起承転結に則った物語展開はありません。「道草物語」に相応しい、まさに余興的な1冊となっています。本書の中での読みどころは2箇所、カメレオン総理とナルマニマニの会談とストンストンの一夜です。
前者は年老てしまった若かりし頃からの友人同士が寿司をつつきながら他愛のない話を繰り広げるシーンですが、これが文句なしに素晴らしいできになっています。カメレオン総理が、青春をいまだ捨て切れていない親友を見やって、
-ナルマニマニ、われわれは、もう、なにをしてもいい年代になったんだよ、ナルマニマニ。-
と呼びかけるシーンには、老境に至った友人に対する確かな愛を感じ、思わず溜息をついてしまいました。著者は1928年生まれ。カメレオン総理と同じ年代なのでしょう。総理が語る言葉には、童話には似つかわしくないほどのリアリティがあります。また、その後に続くダガーの挿話も素晴らしいです。
さて、後者、ストンストンの一夜ですが…。これはもう…、ご馳走様でした、としか言いようがありません。登場時は可愛らしい子豚ちゃんだったストンストンも、いつの間にか立派な青年になっていたんですね。時の流れを感じてどうにも切なくなりました。ストンストン、いつまでも幸せにね。